官報公告と費用と減資について

官報公告と費用と減資について




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法令上の義務により特定の事項を広く一般に知らせることを「公告」といいます。 (広告とは違います) 債権者や取引先などに重要な影響を与える事項を決定した際に 公告することが義務付けられています。 会社法で 公告する必要がある事項、公告の方法、公告の期間が定められています。 これに違反すると100万円以下の過料(罰金)という事になっています。

どのような公告があるか?
 公告は以下の3種類に分類できます。
 ①債権者に向けた異議申述等公告(官報に公告しなくてはなりません。)
 ②株主等に向けた通知公告(定款で定めた方法で公告します)
 ③決算公告(定款で定めた方法で公告します)

では、それぞれの公告はどのようなものか、見ていきましょう!

①債権者に向けた異議申述等公告
定款で定めた公告の方法にはよらず、必ず官報に公告をしなければなりません。
公告 決算公告を
官報にした場合 決算公告を
電子公告にした場合 備考
合併公告 182,448円※1 121,632円※1 ※3 ※4
吸収分割公告
分割とは事業譲渡です。 182,448円※2 121,632円※2 ※3 ※4
新設分割公告 182,448円※2 121,632円※2 ※3 ※4
共同新設分割公告 182,448円※2 121,632円※2 ※3 ※4
組織変更公告 121,632円 60,816円 ※3
株式会社から合同会社への組織変更はあまり発生しないと思われます。
効力発生日変更公告 23,488円 23,488円
資本金の額の減少公告 121,632円 60,816円 ※3 ※4
資本金及び準備金の額の減少公告 121,632円 60,816円 ※3 ※4
準備金の額の減少公告 121,632円 60,816円 ※3 ※4
解散公告 32,296円 32,296円
※1・・・2社で合併する場合、合併相手が決算公告を官報としている場合の料金
※2・・・分割する相手が決算公告を官報としている場合の料金
※3・・・公告したことを証する書面が必要な公告
※4・・・債権者への催告を電子公告などに代えられる公告(定款で電子公告を定めている場合)
②株主等に向けた通知公告
定款で定めた方法によって公告します。
しかし個別に通知すれば公告をする必要はありません。⇒ここが重要です。
小さな会社は株主が何十人、何百人になることは無いので、普通は個別に通知します。
普通の人は官報に目を通さないですから、この方が問題が起こらないですよね。
公告 官報公告の費用 備考
基準日設定につき通知公告 29,360円 定款で定めるので発生しない
定款変更につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式併合につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式分割につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式等無償割当につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株主割当の株式等募集につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式募集事項につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式交換につき通知公告 35,232円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式移転につき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
事業譲受けにつき通知公告 29,360円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式併合につき株券提出公告 32,296円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
株式譲渡制限設定につき株券提出公告 32,296円 株主に通知又は定款に定めた方法で公告
全部取得条項付種類株式取得につき株券提出公告 32,296円 株券を発行しないので発生しない
取得条項株式取得につき株券提出公告 32,296円 株券を発行しないので発生しない
組織変更につき株券提出公告 32,296円 株券を発行しないので発生しない
合併につき株券提出公告 32,296円 株券を発行しないので発生しない
株式交換につき株券提出公告 32,296円 株券を発行しないので発生しない
株式移転につき株券提出公告 32,296円 株券を発行しないので発生しない
③決算公告
定款で定めた方法で公告します。問題はここです。
決算公告は毎年発生します。
公告 官報で公告した場合 電子公告の場合 備考
決算公告 60,816円/年 ホームページ維持費

当サイト運用の電子広告掲載サイト利用の場合300円/月 株式会社は毎年しなくてはなりません。電子公告にしても電子公告調査は不要です。
公告の費用
 冒頭でも触れましたが、公告の方法は以下の3つの中から選択します。
・官報 【公告のサイズによって変わります。6万円】
・日刊新聞紙 【50万円以上】)
・電子公告(インターネット)【当サイトが運営するサイトの場合300円/月】

 一見、電子公告が安いように見えますが、電子公告を出すときには電子公告調査会社の調査が必要になります。 公告調査会社は以下の中から選ばなくてはいけません。 この費用が高いことが、電子公告の欠点です。しかし毎年行うことになっている決算公告は電子公告調査会社の調査は不要です。

電子公告調査会社比較(2014/11/29調査)
電子公告調査会社 費用(30日以下)
電子公告調査株式会社 135,000円
日本電算企画株式会社 152,064円
新日鉄住金ソリューションズ株式会社 130,000円
グローリー株式会社 79,800円
日本公告調査株式会社 51,427円
株式会社ファイブドライブ 54,000円
小さな会社が採用すべき公告の方法について
sano 新会社法で電子公告が認められるようになり、上場企業を中心に電子公告を選択するケースが多くなっています。 では小さな会社はどれにしたら良いでしょうか?
 まず決算公告は間違いなく電子公告にすべきです。(上記③参照) ホームページの運用を考えていない人も当サイト運営の電子公告掲載サイトを利用すれば300円/月です。10年利用しても36,000円です。
 次に法定公告について検討します。まず上記②の法定公告については定款に記載された方法で公告しますが、株主に直接通知すれば公告をする必要はありません。 小さな会社の場合、株主が多いわけではないので、直接通知するほうが親切で安く済みます。従って②に関しては公告する必要性に欠けるので、どちらの方法でも優劣の差はありません。 ただ、滅多に起こらないことですが、上記①のことを考えると電子公告を採用したほうが良いと思います。 上記①の公告の必要が生じた場合は官報に公告をする必要があります。また官報公告に加えて個別に債権者に通知する必要があります。官報に加え電子公告を合わせて行うと、債権者への個別催告が不要になります。この債権者への個別催告を省略するために、わざわざ官報から電子公告にわざわざ登記変更(3万円かかります)する会社もあります。なので「電子公告」で良いのではないかと思います。


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